診察室便り

2007年6月28日(木)
小児耳鼻咽喉科学会

 先日、仙台市で開催された「日本小児耳鼻咽喉科学会」に出席してきました。この学会は、読んで字の如く、小児科医と耳鼻科医の学会ですが、耳鼻科の先生が多いです。私が初めてこの学会に出席したのは10数年前になります。当時は参加者も少なく、研究会でした。

 子供の耳、鼻、のどの病気といえば、中耳炎、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、等々いろいろあります。それらを小児科医と耳鼻科医の立場から診て討論するわけですが、立場が変わると見方も変わり、お互いに新鮮な情報を得られ、勉強になります。

 
 今回の学会では「乳児の中耳炎」について少し詳しい討論がありましたので、ご紹介したいと思います。

 乳児の中耳炎は、1年を通じてみると5月に多く見られます。これは、4月に保育園入所したとたんに感染症に罹りやすくなるためです。お兄ちゃん、お姉ちゃんの入園も4月に多いので同居する乳児もやはり、感染症をもらいやすくなります。また、とても繰り返しやすいのも特徴です。
 中耳炎は汚い鼻汁が鼻腔から中耳に流れて罹りますので、お鼻をかめない乳児は中耳炎になりやすいわけです。保育園に通うようになったら、まめにお鼻をすってあげましょう。それが中耳炎予防の第一歩です。

 最近は抗生物質に効きにくい菌も増えてきていますが、中耳炎だからといってすぐ抗生物質を使うわけではありませんし、いつまでもダラダラと長期に渡って使うわけでもありません。抗生物質の使いすぎは、薬の効かない菌(耐性菌)を増やしてしまい、かえって治りにくくしてしまいます。きちんと菌を検査して重症度に応じた抗生物質の使い方が大事です。
 ということから、ある程度の治療指針を定めた「小児中耳炎の治療ガイドライン」が提唱されています。なかなか良くできたガイドラインと思います。ただ、抗生物質の量が多めですので、副作用として下痢が多く見られます。この点は小児科医として気になりますが、実際このくらいの量でないと効かないことも多く、短期間ならやむを得ないかなと思います。

 いずれ、集団生活にはいると感染症には罹りやすくなります。ばい菌が最初に入ってくる侵入口は、のど、鼻です。お鼻をすって中耳炎の予防をしましょう。
 発表された耳鼻科の先生は、「小児科医ももっとよく乳児の鼻を吸うようにして下さい。」とお話しされていました。私は乳児の汚い鼻はよく吸っていますが、親御さんから見ると、治療であっても「鼻を吸って泣かせるのはかわいそう。」といわれることもあります。デモね、中耳炎になって鼓膜切開するようになったらもっとかわいそうでしょ。だから、お家でも汚いお鼻はよく吸ってあげて下さいね。これが結論かな。

2007年6月17日(日)
みんなの声

 当院では、受診された患者さんが、感じたこと、要望したいことなどをご自由に書いていただく<みんなの声>を用意しています。最近いただいた<声>をご紹介します。

 
 
 子供の発熱で、帰省先の盛岡で貴院に本日お世話になりました。小児科医が全国的に不足する中「親にも子供にもとても心から解りやすい」病院だと思いました。ありがとうございました。

 こういう<声>をいただくとうれしくなります。また、励みにもなり、職員一同、一層頑張ろうという気になります。お子さんは、もう元気になられたと思いますが、また、帰省時に体調が崩れることがあるようでしたら、いらして下さい。

 これは<良い声>でしたが、ときどき<厳しい声>もあります。先日は、「もっと早く診察してほしい、待ち時間を短くしてほしい」という声もいただきました。時間予約をしていますが、混み合う時は予約外の患者さんも多く、また、診察に時間がかかる場合もありますので、時として、待ち時間が長くなることがあります。
 
 一般的に休日、祝日の前後は混み合いますが、それ以外はこれからの時期は比較的すいています。<最近の混み合い状況>を診療案内 のページに掲載するようにしますので、是非ご覧になって下さい。

2007年6月3日(日)
ワクチン不足?!

 麻疹ワクチンが不足気味といわれているうちに、麻疹・風疹ワクチンまで不足しそうになってきました。もともと、定期接種分しか用意してないわけですから、現状では足りなくなるかもしれません。

 全くワクチンがなくなったわけではなく、関東方面のような流行地域に重点的に流通しているようです。当院でも残りが少なくなりました。6月上旬には少し入荷しそうですが、もしなくなったら、早めに通知します。
 
 幸い盛岡市ではまだ、麻疹の流行は見られていません。当院では、5月中旬にワクチン接種していなかった男の子が1人麻疹にかかりましたが、その後は見られていません。でも、まだまだ、要注意です。

 麻疹とは全く関係ない話ですが、<給食費の未払い>これはひどいよね。本当にこんな親がいるのかと思う。私が学校医をしている小学校は生徒さんが800人いますが、み〜な給食費を払っているそうです。未払いは一人もいないそうです。当たり前だけどすごいと思う。
 
 先輩の先生から聞いた話ですが、ある中学校で成績も運動も優秀な子が希望する高校の推薦入学を受けることになったそうです。ところが、その生徒は小学校の給食費を1回も払っていなかったそうです。そこで、校長はそんな生徒は推薦できないといって推薦しなかったそうです。困った親は、それまでの給食費を全額払って推薦を受けたということです。初めから払ってればいいのにね。子どもだって自分だけ払わないことに後ろめたさを感じてるだろう。いずれ正直者が馬鹿を見るようではいけない。きちんと払えるのに<給食費の未払い>を続けるような親は子どもを不幸にしていることに気づくべきです。

2007年5月22日(火)
麻疹ワクチンの2回目接種は、必要?
<麻疹ワクチンの2回目接種>について、メールをいただきました。今、盛岡市でも麻疹の患者さんが発生しています。

M・Tさんからの


 麻疹ワクチンの2回目接種についておたずねします。
中学校3年生の男の子ですが、麻疹ワクチンを1才の時に1回接種しています。何となく麻疹が流行しそうで心配ですが、2回目の接種をした方がよいのでしょうか。
 テレビや新聞では、未接種の場合は接種するように勧めているようですが、2回目接種は、はっきり勧めていないようですが、どうなんでしょうか。




 メールありがとうございます。少しご返事が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

 麻疹ワクチン1回接種の免疫は大体10年くらいは持つといわれています。では、その後はどうなるかというと、次第に効果がなくなって、麻疹にかかるかもしれないという心配が出てきます。ですから、2回目接種は必要と考えています。

 しかし、免疫の効果は個人差がありますので、10年以上も免疫が持続する人もいますし、10年たたないうちに免疫がなくなる人もいます。

 マスコミは、血液検査で免疫を調べて、必要なら接種するような報道をしています。確かに血液検査でどのくらいの免疫があるかということはわかりますが、それは現時点での免疫力で、今後年月が経るとともに効果も無くなってくるだろうということもしっかり覚えておかなければなりません。
 つまり、現在ある程度の免疫があるからといって将来も安心というわけではないのです。さしあたり、今は(多分)大丈夫というふうに解釈すればよいです。

 昨年度から、麻疹・風疹ワクチンは2回接種になりました(1回目:1才〜2才、2回目:小学校入学前の1年間)。いわゆる先進国と呼ばれる国では、麻疹・風疹ワクチンは2回接種が常識となっています。日本もやっと“常識”になったところです。
 ただ、現時点で、2回接種を受けているのは、現在の小学校1年生と来年小学校に入学するお子さんたち(現在接種中)だけです。

 2回接種が普及すれば、多分今から、10年以上はかかると思いますが、そのころには、おそらく殆ど麻疹・風疹はなくなると思います。しかし、それまでの間、今回のような流行は数年に1回くらい見られると思います。

 小学校2年生以上では、常に免疫の低下を気にしなければなりません。免疫を調べてそれから接種を考えるのもよいことですが、いずれ低下するだろうということ。小学校入学前の1年間に2回目を接種する子たちは免疫など調べないで接種していること。などを考えると、積極的に2回目接種した方がよいと思います。

 大体、2回接種が必要といっているなら、小学校2年生以上に対しても希望者には公費負担で接種すべきではないでしょうか。この辺にも日本の予防接種政策の貧困さを感じます。また、子育て支援の観点からも公費負担にすべきです。

2007年5月10日(木)
はしか(麻疹)

 今年のゴールデンウイークは、あまり遠出せず、家でのんびり過ごしました。以前ご紹介したクリニック前の桜は今年は無事咲きました。が、いつもの年より何となく花が少なく感じました。まだ、一昨年の厳冬の影響があるのでしょうか。

 連休前に関東で流行した麻疹は、長野でも流行しそうです。麻疹の潜伏期間は大体10日〜12日くらいです。
 今年の流行は成人の患者さんが多いのが特徴のようです。ワクチンを接種していても罹る人もいますが、軽い症状の人もいます。その場合、発熱も発疹もそんなに目立たないこともあります。症状が軽いと自分では大丈夫と思って、あちこちに出かけて、その結果、他の人たちに移してしまうなんて事もありそうです。
 発熱が続いて発疹が出てきたら早めに病院を受診しましょう。


 連休で感染が広がるとすれば、今月中旬以降に麻疹の患者さんが発生してくるかもしれません。麻疹の特徴は発疹ですが、発疹の出る前に熱、咳、鼻汁、目やになどが見られます。とにかく、「ぐったり」してきますので、あやしいと思ったら早めにかかりつけの先生を受診しましょう。
 それから、1才になったらすぐ麻疹・風疹ワクチンを接種しましょう。ポリオのシーズンですけど、ポリオは秋でも十分間に合いますから、まず、麻疹・風疹ワクチンです。

 インフルエンザは、まだ見られます。殆どB型ですが、A型も少し見られます。昨シーズンは、7月まで患者さんを見ました。今年もまだまだ、続きそうです。もう、インフルエンザは年間を通じてみられる病気と考えた方がよいかもしれませんね。 

麻疹についてはこちらをクリック→麻疹   

2007年4月26日(木)
熱性けいれん後の予防接種

<熱性けいれん後の予防接種>についてメールをいただきました。

Y・Yさんからの



 今日も鼻水ふたり娘の診察をしていただき、ありがとうございます。
こどもの診察時に、ちょっとお話させていただいたのですが、ポリオの件。肴町の保健センターに、先週(18日)に行ってきました。

 こどもがけいれんを起こしたのは1月22日。経過観察期間とされる3カ月まで4日早く行ってしまいました。(結果的には接種していただけましたが・・・)
赤ちゃん手帳をちゃんと読んでいないことがバレバレですね。

 今日何気なく開いてみたら、しっかりひきつけ後から予防接種までの経過観察期間が書いてありました。別の欄には「一定期間」と書いてあったので、気にしていなくて。。。

 会場で「聞いてないよ〜」なんて言わなくてよかったです。
こどもは今月28日で1歳になるので、麻疹風疹予防接種もあるので、ポリオは早めにやろうと早々から決めていました。
 
 実際、この経過観察期間の「3カ月未満」で予防接種を希望して、『医師の書き付け』を希望して病院に来られるひとはいますか?

 今年の春のポリオ接種は6月までで、期間は去年より長いですね。
あまり私みたいな失敗をするひとはいないでしょうが、

 今回の鼻水娘は、5日分のお薬で治ってくれるでしょうか??(治って欲しい〜)状態によって、またお薬をもらいに騒がしく(?)病院に伺います。
今後ともよろしくお願いしますm(__)m





 メールありがとうございます。いろいろ疑問な事がありますよね。

 熱性けいれん後、予防接種までどのくらい期間をおけばよいか、はっきりした基準はありません。以前は、1年間あけたりしてましたが、これとて根拠があるわけではなく、昔の予防接種が今よりも発熱することが多かったに過ぎません。つまり、<予防接種→副作用で発熱→熱性けいれん>が心配という程度の根拠です。特に昔の麻疹ワクチンは発熱が多く、熱性けいれんを起こしたお子さんには、抗けいれん剤を処方しながら接種していた頃もあります。(今時、信じられないですけどね。)

 最近のワクチンは安全性が高く、あまり、発熱のような副作用も見られなくなりました。と言うわけで、熱性けいれんを起こしたからといって予防接種を控えることはなくなりましたが、熱性けいれんにもいろいろあって、心配のないものから少し心配なものまであります。また、1回目の熱性けいれんで今後の重症度がわかるわけではなく、すぐ起こすかもしれないという心配はあります。
 そんなわけで、現在は初回(1回目)の熱性けいれんの場合は3ヶ月、何回か起こしている場合なら1ヶ月おいて接種するのが、一般的(というか、参考にしてケース・バイ・ケースで決めるといった方がよいかも)になっています。

 私も大体これに準じてますが、ポリオの時期は限られていますので、3ヶ月も待っていると接種できないこともあります。
 特に基礎疾患などなければ、初回熱性けいれん後でも1ヶ月くらいおいての接種で差し支えないと思っています。

 毎年、春、夏、接種会場に行ってから、「かかりつけ医からポリオを受けてもよいという『医師の書き付け』を持ってくるように、いわれました。」と言って受診される方が結構います。何人かのお子さんに『医師の書き付け』を書いていますが、今のところ大体皆さん接種されているようです。

 個別接種と違って集団接種では、医師も接種を受ける方もお互い初対面ですから、何かと気を遣うんでしょうね。

2007年4月16日(月)
インフルエンザ再流行(?)

 春休みになったら、インフルエンザは下火になりましたが、新学期が始まったら、また流行してきました。昨シーズンは、7月までインフルエンザの患者さんを見ましたが、いつまで続くのでしょうね。

 何年もインフルエンザを見ていますが、確かに年によって流行の規模は違います。でも、ここ数年今までの流行とはかなり、変化が見られるようになりました。

 以前は、3〜4週間くらいの短期間に大〜小流行し、サーッと潮が退けるように終息することが多かったように思います。ところが最近はそんなに大流行という感じはしませんが、とにかくダラダラと長く流行が続きます。なぜでしょうね。

 私が思うには、
@.診断キットで検査が簡単になり、早い時期にインフルエンザと診断できるので、患者さんを他の人に接触させないように隔離(?)できること。

A.なんといっても、タミフルや、リレンザのようなインフルエンザに効く薬ができたこと。
 以上2つのことが大きな流行を防ぐようになった要因と思っていますが、なぜ、長期間にわたってインフルエンザが検出されるのかよくわかりません。何年か前に、南の島国でインフルエンザが流行したことがありました。もともとインフルエンザは年間を通して流行するのかもしれません。

 インフルエンザは人類よりも先に地球上に出現したともいわれています。インフルエンザには、まだまだ解明されていないことがたくさんあり、これからも人類とインフルエンザの戦いは続いていくのでしょう。

 今流行しているのは、A型、B型、両方です。ふつうは、A型の流行が終わる頃から、B型が流行しますが、これもいろいろパターンがあって、B型だけが流行することもありました。今シーズンはどうでしょう。今日受診したインフルエンザの患者さんは、A型、B型、同数でした。

 タミフルは、10才以上のお子さんには使えませんし、また、B型にはタミフルも効果が不十分なこともあるため、10才以上のお子さんや、B型(5才以上)には、リレンザを処方していましたが、そろそろ底をついてきました。
 リレンザはイギリスの製薬会社が作った薬ですが、工場はフランスにあるんだそうです。たくさんあるなら日本にも分けてほしいのにね。新型のために備蓄しているのでしょうか。

 早く流行が終息すればよいです。そのためには、人にうつさないこと。インフルエンザと診断されたら、外出しないで、お家でおとなしくしましょう。学校の休校はよく聞くけど、幼稚園や保育園も休園が必要かもしれませんね。

2007年4月10日(火)
夜間診療所

 一昨日の日曜日は夜間診療所の勤務日でした。盛岡市の夜間診療所は午後7時〜11時まで受付をしています。内科と小児科の医師がそれぞれ1人ずつ診療に当たっています。殆ど、軽症の患者さんばかりですが、ときどき入院が必要な患者さんもみえます。

 小児科の場合、大体1ヶ月に1〜2回当番が回ってきます。6時まで自分の診療所で仕事をしてから、7時開始の夜間診療所へ行くのは結構大変です。忙しい時は車の中でおにぎりだけの夕食なんて事もありましたが、最近は土・日に多く当たるので、少し時間に余裕を持って出かけています。比較的若い(と思われている?)人たちが土・日に当たるようになりましたので、自分もまだ若い方に分類されているようです。

 盛岡市の夜間診療所ですが、遠くからも患者さんは来院します。一昨日は宮守村から発熱した赤ちゃんが受診しました。幸い軽症でしたので、少しお薬を出して、翌日かかりつけ医を受診するようお話しましたが、転勤してきたばかりで、まだ周囲の医療機関がよくわからないようでした。不慣れな土地で具合悪くなると不安になりますよね。あまり心配しないようにお話しましたが、少し安心してくれたかな。

 
夜間診療所は正確には、夜間急患診療所です。つまり、夜に、急に具合の悪くなった人を診る診療所ですが、最近は、いろいろ事情があり、日中受診できないので、夜間に受診するという患者さんも多くなってきました。いわゆる“医療のコンビニ化”ですね。やむを得ない事情の場合は別としても、できるだけ明るい時間に受診した方がよいですよ。大体、夜はゆっくり休む時間ですから、こどももゆっくりしたいんです。

 少し話は変わりますが、夜の9時、10時頃に繁華街で小さいこども連れを見ることがありますが、あれはいかなるものか、こどもにとって苦痛ではないだろうか。早寝早起きによって人間の脳は活性化されます。不規則な生活は発育にも悪影響を与えかねない。虐待といえば言い過ぎかもしれないが、夜はゆっくり休む時間であるべきと思います。

 夜間診療所とあまり関係ない話になったけど、人間本来の生活リズムはお日様と一緒です。規則正しい生活をしていればあまり病気になりませんよ。
 

2007年4月2日(月)
開院記念日

 平成8年4月1日が当院の開院日ですので、本日は開院記念日の1日後です。早いもので、開院して11年になります。いろいろなことがありましたが、あまりたくさん書いてもまとまりがなくなりそうですので、今日は、お向かいの児童公園について少しふれたいと思います。

 当院の向かいの児童公園は、西一児童公園といって、とても四季のきれいな公園です。春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬はすさまじい雪景色(?)。

 11年前も4月にはとても素晴らしい桜が咲き、「毎年、診察室から、花見ができるな」と思いました。ところが、なんと昨年は桜がさっぱり咲きませんでした。いつもは4月中旬頃から咲き始めるのが、5月になっても少し桜色に染まるだけで、ついに花は咲きませんでした。どうして?と、桜の木の近くへ行ってみたら、殆ど枯れていました。咲く前に枯れたァ?なぜ?。
 おそらく昨シーズンは異常な厳冬でしたから、桜の木も強烈なダメージを受けて、傷んでしまったのではないでしょうか(と、私は考えましたが、真相はわかりません。)

 
 毎年楽しみにしていた桜が去年はみれず残念でした。実は、ホームページを作る時に、トップページに、公園の桜を載せる予定でしたが、それもダメになりました。

 でも今年は暖冬だったから大丈夫でないかなと期待しています。本当にきれいな桜ですよ。

2007年3月25日(日)
インフルエンザ治療とタミフル

 連日、タミフルが報道されています。異常行動は、脳症?。タミフルの副作用?。熱性せんもう?。はっきりした結論が出るまでは、まだ、時間がかかるでしょうね。でも、それまでの間どうすればよいのでしょう。

 3月20日未明の「10代未成年でのタミフル原則禁止」という厚労省発表は、突然でした。たしかに、10代では脳炎・脳症が少なく、タミフルの影響も否定しがたいところです。
 ただ、3月23日の新聞報道にもあるように、この年代でもタミフルを飲まなくても異常行動はみられています。
 また、3月25日の「10才未満幻覚など81件」という見出しの新聞報道がありましたが、これらは診察した医師が、副作用の疑いがあると判断した例であり、本当にタミフルの副作用かどうかはこれから詳細に検討するとのことです。


 連日、タミフル、タミフルとマスコミが賑やかですが、そもそもタミフルって何?そう、みんな知ってますよね。インフルエンザに効く薬ですよね。だったら、タミフルが必要とされる「インフルエンザ治療」について、もう少し報道がなされてもよさそうですが、あまり、「インフルエンザ治療」の話題が出ませんよね。

 異常行動でなくなられた方は大変お気の毒です。遺族の方々のいうように「もっと早くタミフルを全面使用禁止にすべき」という主張もわからないわけではないですが、もし、そのようにしていれば、今度は、逆に多くの助かるべき生命も失われていたかもしれず、「インフルエンザ治療」におけるタミフルの使用は、とても難しい問題になってきました。

 ところで、「インフルエンザ治療」は、タミフルのおかげで革命的な進歩を遂げましたが、もし、タミフルを全面使用禁止にしたら、「インフルエンザ治療」は、どうなると思いますか。ホンの6年前までは、タミフルはなかったわけですから、また、その当時の治療に戻るわけですが・・・。

 当時の「インフルエンザ治療」は、対症療法だけです。対症療法とは、直接の原因を治すのではなく(この場合はインフルエンザウイルスをやっつけること)、今みられる症状に対して行う治療です。つまり、熱があれば、使いすぎないようにといって解熱剤を処方し、元気がない、食欲がなければ、点滴を連日行い、熱が下がらず、日増しに悪くなる人は入院・・・。でも、入院しても治療は同じ、点滴して体力の回復を待つだけ・・・。これがインフルエンザの対症療法です。抗生物質も、インフルエンザには全く効きません。二次感染を防ぐためとかいって処方することが多いですが、まず、気休めです。むしろ耐性菌を増やしてかえってまずいかもしれない。
 患者さんからは、「とにかく何でも効くことは全てやってくれ」といわれますが、何をやっても、とにかく自身の体力次第です。

 なんか、ずいぶんお粗末に思うかもしれませんが、でもこれしかないです。インフルエンザに効く薬がなかったんです。インフルエンザ流行時は、診療所は病院への紹介状をたくさん書きました。病院はインフルエンザの患者さんであふれて入院する部屋がなくなることもしばしばでした。


 私も多くのインフルエンザの患者さんを見てきましたけど、とにかく熱が下がらないです。保護者からは、「昨日は解熱剤を5回使ったけど熱が下がらない。」、「ボーとして動けない。」、「点滴してもさっぱりよくならない。」と毎日不安を訴えられます。
 そして最後は、決まって、「本当に大丈夫ですか。」と詰問されます。答えは、「今のところは大丈夫と思いますが・・・(絶対大丈夫という自信なんかありません)、でも、これ以上悪くなったら入院しましょう。」でした。また、あの時代に戻るのかと思うとゾッとします。
 
 こういう事もマスコミは報道してほしい。いかに「インフルエンザ治療」が大変であるかということを!

 タミフルの効果を「発熱期間が1〜2日短くなる程度だから、必ずしも必要ない薬」というような人もいますが、そんなもんではありません。私は「発熱しているのが、1〜2日程度ですむ」というべきと思います。たまに3〜4日熱が続くこともありますが、小児では大体1〜2日程度の発熱で治ることが多いです。
 また、インフルエンザにかかった後は、いつまでもだるさが残るような不調が続きますが、タミフルで治療した場合そういうことは殆ど見られず、皆元気に回復しています。
 じゃあ、あんたは「副作用があるかもしれないといって患者に処方するのか」といわれると、正直答えに窮します。
 薬は安全であることが大前提と思っています。しかし、どんな薬でも副作用はあります。その薬のメリット(インフルエンザに効く)とデメリット(異常行動発現の可能性)を考えて決めるしかないと思っています。

 ところで、タミフルの話題で少し陰が薄くなっていますが、新型インフルエンザはどうなってるんでしょう。いつ出現してもおかしくないといわれていますが・・・。
 
1〜2年前、世界中でタミフルを備蓄するという報道が聞かれましたが、日本も少し蓄えができたようです。でも実際に使用するとなると、新型の規模によっては足りなくなりそうです。さらに、全面使用禁止にしたら、どうやってインフルエンザから身を守るの?。

 もし、タミフルの使用を全面使用禁止にしなくても危険な薬となってしまえば、少なくとも今の普通のインフルエンザで使用する人は少なくなるでしょう。そうすれば普通のインフルエンザをはるかに超える症状の強い新型が流行した時にまわすことができる・・・。ということも考えている人はいないのかな?なんて思ってしまいます。

 今できることは予防です。「手洗い、マスク、うがい」はとても大事です。それと、もう1つ、ワクチンを接種しましょう。インフルエンザワクチンは、希望者には公費負担(無料ということ)で行うべきです。ワクチン接種が増えれば、重症者も少なくなり、流行の規模も縮小できます。
 特に今年はワクチンの効果があるように思います。ワクチン接種したお子さんはあまり重症に見えません。今までインフルエンザにかかった場合は、ほぼ全員タミフルを処方していましたが、ワクチン接種者には必要ないかもしれません。

 厚労省さん、タミフルの問題解決までは時間がかかります。とにかく、国民の命を守る立場にあるのなら、できることは何でもしてほしい。まず、インフルエンザワクチンの公費負担です。

 「タミフルと脳炎・脳症」については、こちらへ、
 タミフルと異常行動?  インフルエンザ脳炎・脳症

2007年3月20日(火)
過労死

 新聞などで既にご存じの方も多いと思いますが、《自殺した小児科医が労災認定》されたという報道がありました。中原利郎先生という方です。今から8年前の出来事ですが、やっと、労災を認めてくれました。

 私は中原先生と同年代ですので、どういう労働環境であったかよくわかります。今の小児科医、特に小児科勤務医を取り囲む労働環境は劣悪の限りですが、あまりたくさんのことを書いてもよくご理解頂けないかもしれません。

 そこで、当直勤務のことだけ少しお話したいと思います。
 病院の当直は、その日の通常勤務が終わってから、深夜〜翌朝まで続きます。「当直の仕事は、病棟にいる患者さんに異変があれば適切な処置をし、急に具合が悪くなった人が受診したら診察する。」というふうに教えられました。医師になって上司から初めてその話を聞かされた時、「夜も働きづめなら翌日は休めるんですか」と、聞いたら、「次の日も通常勤務です。人手不足のため、休む時間はありません。もちろん、代休日もありません。」といわれました。昔から、ずーとこうなんだそうです。


 そんなわけで、よく理解もせず私も15年間の勤務医生活で、大体1ヶ月に2回くらいの当直をしてきました。20代の頃は、一晩中起きていても、あまり苦痛に感じませんでしたし、いろいろな病気を診ることで勉強にもなりました。一晩に救急車を6台受け付けたこともありました。
 しかし、さすがに30代半ばくらいから当直はきつくなりました。そりゃ、そうですよね。普通に朝から勤務して、休む間もなく、一晩中患者さんを診て、翌日も朝から通常勤務はとてもきついです。一睡もできなかったことも何回もあります。大体36時間勤務です。ときどき頭がボーとすることもありました。幸い、ミスらしいミスは1度もありませんでしたが、いつ何時事故が起きても不思議ではない状況でした。
 こういう異常な状況が続けば、誰でも絶対病気になります。中原先生は1ヶ月に8回も当直をされていたそうです。さぞや、お疲れだったでしょう。


 中原先生のような悲劇を繰り返さないためにも、もう少し小児科勤務医の働く環境を改善してほしいものです。せめて、当直の翌日は強制的に休ませるようにでもしてもらわないと、このままでは、【医師は働く機械】にされてしまいます。

2007年3月13日(火)
リレンザ

 今週になったら、また、大雪、いや、びっくりですね。でもすぐとけるでしょう。いつもですと、お彼岸の頃(3月21日頃)に、ときどき大雪が降ったりしますけど、今年はやっぱり異常気象?

 最近、インフルエンザが流行り始めてきました。遅い流行ですが、少し続きそうです。タミフルはすっかり有名になりましたが(?)、インフルエンザのもう1つのお薬知ってますか。リレンザという薬もインフルエンザに効くんですよ。
 リレンザは、タミフルよりも1年くらい早く発売されましたが、あまり、使われていません。この薬は、吸入薬ですので、飲む薬(タミフル)と比べると何となく面倒なのでしょう。また、発売当初は、小児の適応がなかったため、小児では殆ど使われませんでした。


 ところが、タミフルが心配(?)というような報道が相次いだら、どんどんリレンザが処方されるようになりました。現在は、5才以上の小児にも適応が拡大されましたので、急に消費量が増え、なんと、問屋さんに在庫がなくなってしまいました。
 私も吸入できる年長児に処方していますが、もうほとんどなくなってきました。この薬は英国で作られていますが、もっとたくさん作れないのかね。タミフルは今のところたくさんあるみたいです。


 リレンザはあまり使用されていないせいか、副作用報告もほとんどなく、何となくよさそうに思えますが、これからどんどん使用されるにつれて、いろいろな副作用も見つかるかもしれないです。 

2007年2月28日(水)
タミフルと異常行動

 また、「タミフルで異常行動の報道」がありました。今回も厚労省は「因果関係は明らかでない」としていますが、どうなんでしょう。とても気になります。

 私自身は、タミフルの有益生を重視して処方していますが、いろいろな意見があるようです。ただ、どうも、マスコミの報道は「心配をあおる」ように見えてなりません
 厚労省の調査研究班がインフルエンザと脳症とタミフルの関連についての全国レベルでの学術的・疫学的調査を行っており、今年の夏〜秋頃には一応の結論が出そうです。


 異常行動が、脳症によるものか、タミフルの副作用なのか、それが問題です。もともとタミフルは脳内に移行しやすい薬ですから副作用として神経症状がみられることは十分に考えられます。
 
 ところで、脳症はどのようにして起こるのでしょうか。これもまだはっきりとわかっていませんが、鼻粘膜で増殖したウイルスが、免疫系に大きな障害を与えて発生するものと考えられています。
 鼻粘膜に一番近い脳は側頭葉と呼ばれる部位で、この側頭葉は、感情を調整する働きを持っています。ですから、側頭葉が障害を受けると〈情動の変化〉→〈異常行動〉が見られることになります。 
 また、脳症の進行は急激で、発熱後48時間以内で脳症になっている場合が殆どです。
 タミフルは、ウイルスの増殖を防ぎますが、既に脳内で免疫の障害が始まっていれば、脳症の進行を防ぐことはできません。そういう状況でタミフルを飲んでも効果はなく、タミフルを飲んでも(飲んだら?)【脳症による異常行動】ということになるかもしれません。


 多くの医師は大体以上のように考えています。マスコミ報道も一方的に副作用をあおり立てず、このくらいの学術的な記事も載せてほしいものです。
 
 <インフルエンザにかかったら、注意すること>
・原因が脳症かタミフルかは別として、インフルエンザに罹れば異常行動が見られることがあると用心することです。
・タミフルで見られる異常行動の多くは発熱後(タミフルを内服後?)間もなく起きています。ですから、タミフル内服中(特に発熱中)は、注意深い観察をし、異常行動(脳症?)が疑われたら、早めに医療機関を受診することです。
・そのためには保護者が傍にいて看病してあげることが大切だと思います

 「タミフルの副作用と脳炎・脳症」については、こちらへ、
 タミフルと異常行動?  インフルエンザ脳炎・脳症

2007年2月21日(水)
当番日

 2月18日(日)は当番日でした。盛岡市では、日曜、祝日の休日当番医制を行っています。市内の小児科は、1件あたり大体年に3〜4回くらい当たります。

 この時期ですと、普通はインフルエンザが流行して大変混雑しますが、今年は、殆ど大きな流行もなく、2月にしては平穏な当番日でした。でも、急に高熱が見られるとインフルエンザを心配して受診される方も多く、やはり、2月という感じはします。

 検査キットのおかげで、迅速診断ができますが、やはり、発熱したばかりでは、陽性率も低く、検査だけでは診断できかねます。早く治してあげたいとは思うものの、はっきりと診断がつかないまま、薬を処方するのも気が引けます。
 特に遠方から(盛岡市以外)、わざわざおいでになった患者さんの場合、通院が大変だろうから、インフルエンザが疑わしいというだけで薬を出して良いのかどうか、いつも迷います。 


 この日は、インフルエンザは滝沢方面の患者さんから多く検出しました。滝沢方面で流行しそうかなと思っていたら、今日の新聞に滝沢南中の学級閉鎖の記事が載っていました。滝沢方面は要注意です。
 また、溶連菌の患者さんも多く見られました。週明けからは、アデノウイルス(プール熱)の患者さんも見られます。 


 インフルエンザは、あまり咽が赤くなりませんが、溶連菌やアデノウイルスは、咽が真っ赤になります。
 のどが痛くて高熱が出たら、溶連菌や、アデノウイルスも疑う必要があります。

2007年2月16日(金)
大雪

 ついにというか、やっとというか、水曜日(2/14)から、大雪になりました。このまま暖冬で終わればいいなと思っていましたが、やっぱり1回は降るものですね。道路が荒れて通勤するのに大変でした。スキー場はいいかもね。
 
 インフルエンザは、ぼちぼち見られるようになりました。ここ数年のインフルエンザの流行はとても変則的です。ものすごい大流行は見られなくなったけど、長々と夏頃まで見られるようになったりしています。
 
 以前は、インフルエンザの診断も不確実だったり、効く薬もなかったから、アッという間に大流行したように思いますが、現在は、早期診断・早期治療ができるようになったため、早めに患者さんを隔離(?)できるからなのでしょう。この教訓を新型流行時にも生かせるとといのですが・・・、
 
 この時期、急な発熱は、すぐ“インフルエンザ”を考えますが、今年は、“溶連菌”もかなり見られますし、なんと、夏に流行る“プール熱”も見られます。季節による感染症の推移は大部変わってきました。これも地球温暖化の影響でしょうか。雪の少ないのはいいけど、農作物に悪影響しないか心配です。

 写真は当院向かいの児童公園です。久々に真っ白になりましたが、今日は少し雪解けし土も見えてきました。春は近い(?!)
 

2007年1月31日(水)
インフルエンザと、鳥インフルエンザと、新型インフルエンザ

 今週になってからインフルエンザの患者さんをよくみるようになりました。今年は流行が始まるのが遅いようですが、遅い流行だからといって規模が小さいというわけではないですので、油断しないように。
 ここで、少し言葉の整理をしましょう。
 ・インフルエンザ:毎年流行するA型(A香港、Aソ連)、B型のインフルエンザです。
 ・鳥インフルエンザ:鳥同士で感染するA型インフルエンザで、病原性が強といわれています。
 ・新型インフルエンザ:鳥インフルエンザが変異(変身?)して、人同士で感染するようになったもの。(まだ発生していません)

 ところで、そのまんま東さんが知事になった宮崎県では鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、大変です。日本の気候では、1月〜2月がインフルエンザの流行期ですので、鳥インフルエンザも同様にこの時期に流行するのでしょう。

 新型インフルエンザのワクチンは、新型インフルエンザウイルスをモデルにして作るわけですから、新型が発生してからでないと作られません。

 現在、開発中の新型インフルエンザに対するワクチンといわれているものは、鳥インフルエンザをモデルにして作られていますので、実際に新型インフルエンザが発生した場合、どれだけ効果があるか未知数です。
 また、鳥インフルエンザにもいくつか種類があって、開発中のワクチンは2004年頃に流行した鳥インフルエンザをモデルにしていますので、現在流行しつつある鳥インフルエンザとは少し種類が異なります。
 というわけで、現時点ではワクチンばかりに頼るわけにはいかないようです。

 やはり、1番の対策は徹底した封じ込めでしょう。鳥にはかわいそうだけど、早期に感染拡大を防ぐ必要があります。東南アジア諸国では、こうした封じ込め対策がうまくいかず常に蔓延する危険をはらんでいるということです。
 

2007年1月22日(月)
インフルエンザ

 そろそろインフルエンザが見られるようになりました。先週末には盛岡市の北方面で患者さんが発生しましたが、本日は当院でも本宮小学校のお子さんから、インフルエンザ(A)を検出しました。
 
 あっというまに大流行ということはないと思いますが、油断禁物です。手洗い、マスクを励行し、外出後は必ず、うがいです。まだワクチン未接種の方は急いでワクチンを接種しましょう。ワクチンは接種してから効果が出るまで、2週間くらいかかります。まだ間に合いますので急ぎましょう。
 
 ところで、今日の患者さんは熱が出てから、数時間しかたっていませんでしたが、検査したら、インフルエンザが検出されました。一般に感染後半日位たたないと検出されがたいとされていますが、ウイルスの量が多ければ短時間でも検出されます。逆にウイルス量が少なければいくら時間がたっても検出されません。当然ウイルス量が多いほど重症ですので、感染後短時間でウイルスが検出される人は、それだけ重症です。やはり、見た感じが全然違います。 
 
 これから、流行期には、検査の機会が増えますが、検査で(+)にでるか、(−)にでるかは、増えてくるウイルス量によってきまりますので、病初期にはウイルス量が少なかったり、また、あまりウイルスが増えてこない場合などは、検査だけでは診断できないこともあります。インフルエンザの診断は、検査だけを頼りにせず、周囲の流行状況、重症度(具合の悪さ)などから、診断されるべきと思います。

2007年1月21日(日)
「納豆で減量」は、実験捏造

 「納豆でやせる」なんて本当かなと思いましたけど。やっぱりウソでしたか。私は、2日に1回くらい納豆食べてますが、健康にはよいですよ。
 健康食品や、サプリメントなど、ちょっとしたブームですが、どこまで、裏付けがされているか不明なものも多いようです。でも、マスコミの影響は大きいですよね。
 医療の現場でも、医薬品以外の治療(?)が、いろいろ出回っています。特に、アトピー性皮膚炎なんかはいろんな商品があるみたいで気をつけなければいけません。民間療法と言うよりは、人の弱みにつけ込む、いわゆる「アトピービジネス」が多く見られます。せっかく通院しているんだから、何か始めてみたくなったら、相談して下さいね。

2007年1月13日(土)
小児科医会

 本日は岩手県小児科医会の集まりがありました。1年に2回、岩手県内の小児科医が集まってそれぞれの地域の医療活動や問題点について話し合ったり、学術的な話題を提供します。しばらくぶりにお会いする方もおり、楽しいひとときでした。

 宮崎県では鳥インフルエンザが発生したようです。去年は、今よりもっと新型インフルエンザが話題になっていたような気がしますが、今年は久々に鳥インフルエンザ(新型?)のニュースを見ました。熱しやすく冷めやすいのでしょうか。でも、いつ発生してもおかしくない新型インフルエンザは驚異です。医療だけでなく行政も一緒に具体的な政策を考えなければいけないところまできています。
 WHOのインフルエンザ大流行分類では現在は第3段階(人への新型ウイルスが確認されているが、人から人への感染は基本的にはない)とされていますが、第4段階(人から人への新型ウイルスの感染)も間近に迫っているような気がします。厚労省は、昨年12月「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定しました。しかし、「人から人への感染が始まる第4段階」以降の具体的な対策はこれから整備されるようです。

 ところで、全く話は変わりますが、本日、全国高校サッカー選手権で優勝した盛岡商のパレードがありました。たいしたもんですね。私の祖父も盛岡商OBでした(あまり、関係ないか)。しばらく盛商フィーバーが続きそう。これでもっと盛岡の街も活気がつけばよいですね。

2007年1月6日(土)
年の初め

今年は、今のところ特別流行している病気もなさそうです。でも、インフルエンザは盛岡市では、少し見られるようになりました。外出するときは必ずマスクをしましょう。サッカー!盛商勝ちましたね。学校は当院の近くですので応援してます。もう1つがんばれ!

2007年1月1日(月)
新年のごあいさつ

 あけましておめでとうございます。
 今年は殆ど雪もなく、おだやかなお正月です。ノロウイルスもお休みしてくれればいいですね。休みが続くと、感染症は下火になることが多いのですが、どうでしょう。
 新年は1月5日から診療します。