診察室便り

 日常診療で感じたこと、最近の話題、メールへのご返事など、医療だけでなく、いろいろな話題にふれたいと思います。

2007年12月31日(月)
休日当番医

 本日は、休日当番医でした。年末年始の当番医は3〜4年に1回当たります。いつもこの時期は混み合いますが、本日は悪天候にもかかわらず、猛烈に混み合いました。午前9時から午後6時30分まで、昼食もとらず、コーヒー1杯とリンゴジュースだけ飲んで、ひたすら診察しました。スタッフも交代で少しは休憩しましたが、誰も満足に食事もとってません。とても疲れました。中には待ちきれずにお帰りになった患者さんもいました。夜間診療所も混み合ったと思います。

 しかし、いつも思うことですが、休日当番医も夜間診療所も、“急に具合の悪くなった人”、つまり、“急患”のためにあるものです。待ちきれずに帰ると言うことは本当に救急性があるのでしょうか?。何も今受診しなくてもよいようにも感じます。とはいえ、長い休みが続くとなにかと不安になるのかもしれませんね。「少し薬があれば安心」とか、「これから出かける時のために」とか、いろいろあるんでしょうね。

 インフルエンザ、急性胃腸炎、水痘、じんましん、食物アレルギー、気管支炎、喘息発作、高熱の続くカゼ、溶連菌、等々・・・。今年の冬を象徴するような1日でした。細気管支炎になりそうな赤ちゃんを二次輪番に紹介した他は、あまり重症な患者さんはいませんでした。早く元気になればよいですね。
 インフルエンザの患者さんは18人でしたが、そのうちお二人は薬(タミフル)なしで治療したいとのことでした。見たところ、そんなに具合が悪そうには見えませんでしたが、これからどうでしょう・・・。A型インフルエンザの場合、特に治療をしなければ、平均4〜5日間高熱が続きます。解熱後も少し体調不良が続くことが多いです。元気がないようなら、また、休日当番医を受診するようお話ししました。早く元気になればよいですね。

2007年12月23日(日)
待ち時間

 インフルエンザ流行ってきましたね。先週は小学生が多かったです。保育園・幼稚園もあちこちで流行ってきています。いつも思うのは、早く冬休みになればよいなということです。大体冬休みになれば一段落することが多いのですが、今年はどうでしょう。

 昨日は大変混み合い待ち時間も長くなってしまい、申し訳ありませんでした。インフルエンザが流行ると時々混み合うことがあります。5年前から電話予約を取り入れていますが、今の時期は予約外の患者さんも多く、どうしても混み合ってしまいます。
 それでも予約なしの頃と比べれば待ち時間は短い方です。よく、「具合が悪いので早く見てほしい」といわれますが、具合が悪いのは皆さん同じですので、やはり順番は守って下さいね。本当に今すぐ見なければならない重症の人はすぐ診てますよ。

 これも昨日の話題ですが、岩手日報朝刊の第1面に「小児科医数 本県が最少」という記事が載っていました。人口10万人あたりの小児科医数が岩手県は全国最小ということでした。イヤー、驚いた。多い方ではないと思っていたけど最少とはね・・・。
 岩手県の場合、盛岡市に医療機関が集中していますので、岩手県としては全国最少でも、盛岡市に限っていえば最少ということはないです。地方での医師の偏在、救急医療の整備、など、今の医療は多くの問題を抱えています。

 本日は夜間診療所の勤務でした。今帰ったところです。7時から11時まで、54人の患者さんが受診しました。吐いたり、下痢したりの急性胃腸炎と、高熱のインフルエンザが多かったです。もう、盛岡市も「インフルエンザ流行中」になりましたね。
 今日は昼の当番医も混んだようです。「当番医の待ち時間が3時間といわれたので、少し待って夜間診療所にきた」という人が結構いました。診察しながら「夜間診療所にきてどのくらい待ちましたか」と何人かの人に聞いてみましたら大体30分〜1時間ということでした。4時間で54人なら、マアマアの待ち時間でしょうか。花巻市と八幡平市からも患者さんがきました。やはり夜間帯は小児救急のできる医療機関がないようです。どちらも軽症でしたので、お休み中の処方をしてまた、かかりつけ医を受診するようにお話ししました。気をつけて帰ってね。

2007年12月20日(木)
インフルエンザ地域的流行

 先週後半くらいから、当院の周辺ではインフルエンザの患者さんが増えてきました。いつもは幼児(保育園・幼稚園)が目立つんですが、今年は小学生が多いですね。仙北小は先週の金曜日(12/14)くらいから急に増えてきました。

 今週の初めに、校長先生と養教の先生が、わざわざ当院までいらして児童の欠席状況についてご報告されました。(火)、(水)と欠席数は横ばい状態でしたが、本日(木)はちょっと増えました。今日、明日と午前授業だそうですので、何とか学校閉鎖しなくてもよさそうですが、ギリギリのとこですね。早く冬休みになればよいです。
 インフルエンザだけで欠席しているわけではなく、お腹のかぜ(急性胃腸炎)も結構います。

 仙北小では、今年、校長先生も養教の先生も新しく替わられました。私も今年から仙北小の学校医になりました。ここ数年のインフルエンザの傾向を見ると、仙北小より本宮小の流行が早く規模も大きく、仙北小は小流行にとどまることが多かったのですが、今年はチョットいつもの年と違います。メンバーが替わったからかな?

 小学生のインフルエンザのお子さんには、殆ど、リレンザを処方しています。治りは早いですね。2日くらいで皆さん解熱してよくなってるようです。仙北小はワクチン接種しているお子さんが多いようで、きちんと2回接種しているお子さんは殆どかかっていないようです。今シーズンが終わったら集計してワクチンの有効率を検討します。
 ところで、今日受診したインフルエンザのお子さんは、昨晩熱でうなされたようでした。「ミサイルがとんでくるとか・・・。」うわごとをいって、お母さんは、とても心配されていました。
もちろん何も薬は飲んでいませんよ。

 タミフルがどうのこうのいう前に、インフルエンザに罹れば、「うわごとを言ったり、ふらふら歩いたりする。」ようないわゆる“熱性せんもう”という症状がよくみられるということを、認識して下さい。マスコミもこの辺まで報道してほしいモンですね。

 インフルエンザに罹ったら、原因が、“熱性せんもう”か、“脳症”か、“タミフルの副作用”か、は別として、そのような異常行動・言動がみられることがあると注意することです。

2007年12月13日(木)
インフルエンザワクチン、入荷!

 今週初めには、ワクチンがなくなりそうでしたが、また、入荷しましたので、しばらく余裕を持って接種できそうです。

 盛岡市では、11月7日に
今年最初のインフルエンザの患者さんが発生しましたが、それから、もう1ヶ月以上たちます。「流行しそうで、あまり流行していない。少し流行っている地域もあれば、全然流行っていない地域もある。」という感じです。
 全国的にもそのような傾向です。インフルエンザの流行は本当にわからないですね。大体なぜ冬に流行るかということもわかっていないわけですから、今、私たち医療機関にできることはできるだけ多くの人にワクチンを接種することと、インフルエンザと診断したら、他の人に移さないように早めに封じ込めることです。

 早く冬休みになればいいですね。今はAソ連型が流行していますが、いずれ、A香港も流行すると思いますよ。年明けかな?。ワクチンは12月中にはすませましょうね。

 今まで、1日1〜2人のインフルエンザの患者さんでしたが、昨日は3人診ました。仙北小、本宮小でも患者さんが発生してきましたので、そろそろ要注意ですよ。

2007年12月11日(火)
インフルエンザワクチン、そろそろ底をつきそう。

 12月8日〜9日、横浜で開催された「日本ワクチン学会」に出席してきました。ワクチンの最先端の話題ばかりです。何年かすると今では考えられないようなワクチンができてくるかもしれません。

 最新の話題はさておき、今年はインフルエンザワクチンの接種が忙しいです。流行も早く、実際に、インフルエンザのお子さんを毎日1人〜2人見るようになりました。昨日は大宮中学校一年生、今日は南仙北保育園のインフルエンザ患児を診察しました。
 でもなかなか一気の流行までは至らないですね。とにかく早めの封じ込めをすることです。何とか、冬休みまでに流行を阻止すればワクチンが間に合いますので、あと2週間頑張りたいです。

 当院では、インフルエンザが疑わしかったり、インフルエンザと診断すれば、他の患者さんと隔離しています。帰る時も玄関ではなく勝手口から退出してもらっています。少しご面倒とは思いますが、感染を広げないようご協力お願いします。おかげさまで、今のところ院内での感染はありません。


 マスコミはワクチン接種を呼びかけており、十分なワクチンが供給されるように報道していますが、医療現場ではそろそろワクチンが不足してきています。
 厚労省は本当にワクチンが必要と思うなら、国民全員が接種できる量を用意すべきであり、公費負担で接種すべきではないかと思います。毎年ワクチンが足りなくなったり、余ったり、これでは民間企業、医療機関は対応できません。国を挙げてのインフルエンザ対策が必要です。

 ところで、インドネシアや南京で、鳥インフルエンザが人から人へ感染するようになった疑いがあるという報道がありました。いよいよ新型登場か?。
 普通のインフルエンザでも大変なのに、これに新型が発生となると、もうパニックですよ。一刻も早く新型対策を具体化しなければならないです。地方自治体が頑張る時ですよ。

2007年12月5日(水)
インフルエンザ流行?!

 今日の新聞に載ってましたね。「インフルエンザ流行開始、過去20年最も早く」と、全国的には確かに早い地域もありますが、まだ殆ど発生していない地域もありますので、これからどうなりますか・・・。

 盛岡市では、平成8年〜9年のシーズンに12月上旬から流行しましたので、過去20年で最も早いと言っていいのかどうか?。この時は冬休みになったら、ピタっと流行が終息し、1月以後は殆どインフルエンザの患者さんを見ませんでした。当時は検査も治療薬もなかった時代ですから、アッという間に拡がりましたが、現在は早期診断・早期治療ができますので、いきなり大流行ということはないと思います。流行は徐々に拡がっていきそうです。
 流行が拡がりそうな時に、一斉に冬休みになれば流行を阻止できるのではないかといつも思っておりますが、どうでしょう?!

 早い流行が大流行につながるなんていう根拠はありませんが、最近の傾向を見ると、春過ぎまで長々と流行が続くことが多いですね。ある程度の人口が免疫を持つようになるまでインフルエンザは暴れるようです。ワクチンは通常12月中にすませれば間に合いますが、今年は少し急ぎましょう。当院でも予定を繰り上げて接種しています。
多分今年も春過ぎまで流行は続くでしょう。

 当院では、11月30日に今年最初のインフルエンザの患者さんを診察しました。その後、毎日1〜2名くらい診ております。本日まで5人のインフルエンザの患者さんを診察しました。皆さん割りと軽症でした。

 今日診たインフルエンザのお子さんは、他の医療機関を受診中でしたが、熱が下がらないため、当院を受診しました。結構元気でしたので、少しこじれた風邪かな?そろそろ治る頃ではないのかな?と思いましたが、お母さんが毎日の熱をつけてくれていましたので、それを見ましたら、2日くらい高熱が続き、一度解熱して、また、高熱になっていました。いわゆる2峰性発熱(アルファベットのM型)です。このパターンはインフルエンザ、特にA型でよく見られます。ということで調べてみたら、案の定、A型インフルエンザでした。、発熱から、4日たっていましたし、元気でしたしのでタミフルなどは処方せず、経過を見るようにしました。

 A型インフルエンザの発熱期間は抗インフルエンザ薬(タミフルやリレンザ)を使わなければ、4〜5日ですので、そろそろよくなることと思います。このお子さんの場合は軽症でしたが、みんなが軽症というわけではありませんので、やはり、ワクチン接種をしましょう。そして、手洗い、うがい、マスクを忘れずに!。

2007年11月23日(金)
インフルエンザワクチン繰り上げ接種

 今年は流行が早そう?。確かに北海道、東京、千葉、神奈川、あたりでは結構患者さんがでてますね。福島市でも小学校の学級閉鎖がありました。

 例年は、12月になるとワクチン接種する人が多いんですけど、今年は少し早く接種した方がよさそうです。毎年予約制で接種してますが、12月3日以後に予約された方には、11月26日から接種することにしました。

 忙しい時期に、ワクチン接種が重なり、外来は混雑すると思います。毎週水曜日午後2時30分〜3時30分はインフルエンザワクチンのみ受付けております。今のところ、この時間帯は余裕がありますので、この時間帯に受診されるようお勧めします。

2007年11月19日(月)
インフルエンザ流行?!

 先週初めに小学校2年生のインフルエンザの患者さんが発生したと思ったら、今日また幼稚園児3名がインフルエンザに罹ったという報告がありました。

 今年は全国的に流行が早そうですね。厚労省の報告では、既に、全国の保育所、幼稚園、小中学校で学級閉鎖は78施設になっています。都道府県別にみると、北海道41、東京都8、千葉、神奈川両県5などです。
 この時期では過去10年間で最多とのこと。患者数も4日までの1週間で、首都圏を中心に1217人に達し、例年より1-2カ月早いペースです。

 検出したウイルスの型は「Aソ連型」が目立っているということです。インフルエンザの主役(?)は、なんと言っても「A香港型」です。「A香港型」の流行しないシーズンはまずありませんので、本番はまだまだこれからです。年内にはワクチン接種をすませるようにしましょう。

2007年11月18日(日)
カゼが流行

 最近少し忙しくなってきました。毎年11月〜12月は、いわゆる“カゼが流行”します。「熱の高いカゼ」、「吐いたり下痢したりするお腹のかぜ」、「ゼイゼイする呼吸の苦しい喘息のようなカゼ」、等々とにかくこの時期はいそがしいですね。
 さらに今年は、季節はずれの夏かぜ、手足口病や、プール熱もまだ見られています。溶連菌は、急に増えてきましたし、マイコプラズマ肺炎もこれからが本番です。「夏のおたふく、冬の水痘」といいますが、水痘は増加中、おたふくも結構見ます。
 少し待ち時間が長くなっていますが、スタッフ一同、精一杯診療に励んでいますので、ご理解下さい。

 ところで、先日インフルエンザワクチンを接種した中学生のお子さんに、学校の先生が、「今、接種したんじゃ3ヶ月しか持たないから受験まで持たない。」なんてことを言ったそうです。直接聞いたわけではないので、詳細はわかりませんが、もし本当にそんなことを言ったなら問題ですよね。多くの医学文献では、インフルエンザワクチンの効果は『5ヶ月は持つ』と言われています。ただ、ワクチン接種に反対する人たちははっきりした根拠なく、有効期間を短く話したりしています。こういう記事でも見て話したのでしょうか。うかつな発言は周囲に誤解を与えます。気をつけて下さいね。

 今年は、盛岡市でも、もうインフルエンザの患者さんが発生しています。
北海道や東京では学校閉鎖も行われています。となると今年は流行が早い?大流行になる?なんて言ってる人もいますが、ホントかな?。確かに流行は早いかもしれないけど、大きな流行になるのかな?。

 最近のインフルエンザの流行は大きな流行はないけれど、そのかわりダラダラと長く続いています。なぜかよくわかりませんが、やはり、早期診断、早期治療ができるため一気に大流行はしないのでしょう。でもある程度の人口が免疫を持つようになるまで流行が続くような気がします。
 マスコミがワクチンの記事を報道すると急にワクチン接種する人が増えます。マ、流行は早くても結構長々と続くでしょうから、年内に接種をすませればよいと思いますよ。

 今年はタミフルは昨年の半分の出荷量とのことです。異常行動を気にして使用する人が少なくなるためとかいってますが、大丈夫かな?。チョット規模の大きい流行だとたちまち不足するのでは?。いろいろ心配の種は尽きません。

 今日は市内でも雪が降り始めました。そろそろタイヤ交換しよう。

2007年11月12日(月)
インフルエンザ

 今年もまた、やってきました。11月7日に成人のインフルエンザA型が発生しましたが、本日は、小学校2年生がやはりA型に罹患しました。今年は全国的に流行が早そうです。北海道ではもう学校閉鎖が行われています。

 いつも、この時期になると新型インフルエンザの話題が報道されてきますが、最近、少しトーンが下がってきたように思います。近々出現すると言われて数年になりますが、今のところ、鳥インフルエンザの段階です。しかし、いつ出現するかわからないと言うことは本当に怖いことです。

 10日(土)に盛岡駅西通りのアイーナホールで、盛岡保健所主催の「新型インフルエンザ講演会とシンポジウム」がありましたが、相変わらず具体的な対策は進んでいないようです。おそらく大多数の人たちは新型インフルエンザといってもピンとこないかもしれません。医師の中にもインフルエンザに毛の生えた程度くらいにしか思っていない人もいます。とんでもないことです。むしろ新型インフルエンザは名前は同じでも「インフルエンザとは別の重症な疾患」と考えた方がよいくらいです。詳しくは新型インフルエンザ をご覧下さい。

 新型が発生してもすぐ診断できません。「エッ、キットがあるでしょ?」と思われるでしょうが、現在の検査キットは、A型か、B型かの区別がついても、新型(おそらくH5N1)か、毎年流行しているH3N2、H1N1かの区別はつかないのです。(新型専用のキットが開発中ですが、まだ時間がかかりそうです。)
 新型に罹った人が、新型とは知らずに普通に行動すれば、アッという間に拡がります。新幹線に乗ったら同乗者が感染し全国に広げることになります。
 新型の確定診断には2〜3週かかります。その間、新型を疑われた患者さんは指定病院へ入院を勧められることになっていますが、強制ではないため、自宅待機でもよいことになっています。これではまず感染の拡大を防ぐのは無理でしょう。でも強制入院では人権問題が関わってきます。というわけで初期での封じ込めはかなり難しいです。

 新型が発生したら、地域ごとに発熱者(新型インフルエンザによる発熱患者)を診る施設を作ると言うことですが、新たに診療所を設けるには届け出が必要で、法的規制のため、すぐにはできないようです。となると一般診療所に患者さんは受診しますが、やはり重症ですので、指定病院へ紹介されます。おそらく、ベッドは瞬く間に満床になってしまうでしょう。そこで、体育館のような公共の施設を新型インフルエンザ専用病棟にする案も提唱されていますが、具体的な施設はまだ決まっていません。とうわけで、入院できない人がたくさん出てきます。

 そのうち、社会的機能維持者(消防、警察、自衛隊、電気、ガス、水道、食料供給、通信、交通など)や医療従事者などが新型に罹ってしまえば、もう大変です。
 電気がつかない、水がでない、ガスも使えない、スーパーに行っても物資が入ってこない、救急車も出動できない、おまわりさんがいないから治安が悪くなる、医者も倒れて具合が悪くても行くところがない。というふうになってしまいます。
というわけで、
新型インフルエンザのパンデミックが起きると
・世界中の20〜30%の人が感染するだろう。
・世界中で莫大な数の人が死亡するだろう。
・社会機能がマヒするだろう。
・経済的損失は2兆ドル(米:世界銀行の試算)
といわれています。

新型インフルエンザ対策の前提
 新型インフルエンザの出現は世界同時多発バイオテロといって過言ではないです。地震や津波のような災害と違って、どこからも応援は期待できないです。
 したがって地域ごとの対応が求められます。地域とは、市町村、病院、診療所、保健所などです。

 アメリカのブッシュ大統領は「政府はパンデミックに備えるために多くのことをするが、個人の行動・責任があらゆる対策を成功に導くために必要である」と演説しています。

 日本の政府は新型インフルエンザについて危機意識が希薄です。首都圏直下型地震による死亡者予測は、1万1千人といわれています。しかるに、新型による死亡者数予測は中程度で17万人、高度なら64万にといわれています。
 新型対策についてもっと、真剣に取り組む姿勢を示し、国民へ積極的に働きかけるべきです。

 また、市〜県〜国の連携は必ずしもよいとは言えず、行政間の垣根を越えて協力しなければ何一つ対策ができそうにありません。

 結論として、明日出現するかもしれない新型インフルエンザに対する備えは極めて脆弱です。新型インフルエンザは医療、行政だけで対応できるものではありません。一人一人が自分の問題として対応策を考えておくことが必要です。

2007年10月31日(水)
海水魚













































 小さな水族館 なんていってますが、マ、いわゆる水槽です。当院の待合室の水槽には海水魚がたくさん泳いでいます。開院以来12年間でだいぶメンバー(?)も変わってきました。
 
 海水魚の飼育はなかなか面倒です。自分一人では自信がないので、定期的に海水魚に詳しい人にメインテナンスしてもらっています。私の仕事は水槽の清掃と時々新入りの魚を探してくることです。海水魚同士にも相性があって、共存できる魚と、そうでない魚がいます。大体の傾向はわかるのですが、時として全くあわない同士を一緒に買ってしまうことがあります。実は今回がそうなんですよ。

 一般に、魚たちは水槽のなかでなわばりを持って生活しています。そこに新しい魚がくるとなわばり争いになりますので、普通は相性のよい魚同士でもけんかになることがあります。生活空間が違ったり(例えば水流の遅いところを好むとか、水底を好むとか)、また、大きさが違ったりすればよいようです。どうも同じくらいの大きさだとケンカしそうです。

 そこで、今回は、少し小さめなネオンダムセルと、水底をはい回るサラサゴンベ、キャメルシュリンプと、少し大きめなクマノミを買ってきましたが・・・。
 少し小さめなネオンダムセルは、小さいせいか、あまり相手にされず無事環境になじんできました。水底をはい回るサラサゴンベも、他の魚とは少し生活空間が違うのでこちらも大丈夫です。キャメルシュリンプはおとなしく、魚と共存できるはずですが、どうも新しい環境になれることができないみたいです。

 一番問題なのはクマノミ!これは強すぎる!珊瑚はひっくり返す、砂は吹っ飛ばす。とにかく暴れん坊です。こいつを中に入れたら今までの魚がやられてしまいそうなので、水槽を隔離して飼うことにしましたが、チョットやソッとでは大人しくなりそうにもなりません。

 というわけで、クマノミのために小さな水槽を用意しました。小さい水槽にはアサリ貝が入っています。よく水槽を見てくれるお子さんが「アッ、貝を飼っている。」なんて言ってましたが、アサリ貝を飼っているのではありませんよ。水を作るというか、海水魚が生活しやすい水の環境を作っているところです。3〜4週間かかりますが、それから、クマノミを移そうと思っています。うまくいったらイソギンチャクとクマノミを共存させようかとも思っていますが、うまくいくかどうか、1ヶ月くらい後を楽しみにしていて下さい。

2007年10月21日(日)
講演会(?)

 講演会というほどではありませんが、今日は、仙北小学校の日曜参観日でした。校長先生から、機会があれば「インフルエンザの予防」の話をしてほしいというお話しがありましたので、早速、本日行ってまいりました。
 
 今年から仙北小学校の学校医を担当しておりますが、小さい頃から診ていたお子さんたちが結構おります。4月に健康診断で行った時には、「お久しぶりです。」と挨拶されました。少しうれしかったですね。みんな成長しています。
 
 講演と言うほどの大げさなものでもなく、わずか15分でしたし、どうもマイクの声がホールに響くせいか、自分の声も聞きにくかったです。少しわかりにくかったかもしれません。インフルエンザの予防は『日頃の予防とワクチン』というような内容です。よろしかったら、インフルエンザ特集 をご覧になって下さい。どんどん質問して下さい。できるだけお答えするようにします。

 講演の後、クリニックに立ち寄りましたら、アラマ?ネット予約が不通になっているではありませんか。実は先週の日曜日も一時不通になりました。なぜ?、担当の業者の方がすぐきてくれて、復旧しましたが、わずかの時間とはいえ、ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。近々再点検します。どうもITは難しい。

2007年10月8日(月)
インターネット予約その2

 無事10月4日からインターネットの予約もできるようになりました。初日から結構ご利用されているようでした。まずは順調です。5年前に初めて電話予約を開始した時は混乱して大変でした。でも、だんだん予約の良さがわかっていただいたようです。予約をすると心に余裕ができます。あせらず受診できると思います。

 来週の月曜日(10月15日)からインフルエンザワクチンを開始します。もう西日本の方ではインフルエンザの患者さんがでてるようですね。沖縄県、静岡県、長崎県、などで見られています。過去5年間の同時期としてはかなり多いとのことです。当院では、昨年は11月の中旬に最初のインフルエンザのお子さんを診察しました。今年はどうでしょうか。できれば流行しない方がよいですよね。